日本人はなんでも意味を考えすぎ
日本人は音を聞いた時に意味を考え過ぎて、音をしっかり聞いてない。
何か音が聞こえた時、日本人は左脳が強く働く※らしい。左脳は言語を司る脳で、右脳に比べて処理能力が低い。なんでも記号化、つまりすでに知っているカタカナ発音に置き換えて処理してしまう。
※これどこソースなんやろ?英語圏の人は逆に右脳が働くらしい。
日本人のリスニング力がなかなか上がらないのはこのせい。例えば蝉や鈴虫の鳴き声に情緒を感じとるように、英語の音を聞いた時もまず意味を考えてしまう。そういうことがぜんぶ悪いというわけじゃないが外国語の聞き取りにおいては悪い方向に働く。
- やるべきこと:しっかり音を聞く
- やってはいけないこと:文脈や背景から補完しようとしない
※意味を考えるのは音を聞き取れてからの話
例え文脈がなくても、日本語なら聞き取れるはず。「あっ流れ星だ!」隣にいる友だちが唐突にそう言っても、ちゃんと聞き取れて「え、どこどこ?」と反応できているのだから。
追記:日本人は左脳で音を処理することが多い
この元ネタは40年前の論文から
「アー」という母音を色んな国の出身者に聞かせた結果、日本人は左脳で聞いていることが明らかになった。
母音の刺激に対しては、日本人は左脳、アメリカ人は右脳が活動した結果になって、角田博士の発見を実証することになったんだよ。
母音の他に感情を乗せた声、動物や虫の鳴き声、雨の音、邦楽楽器の音も左脳が反応したそうだ。(西洋人はこれらを聞くと右脳が反応する)
この左脳が活発になる傾向は日本語に原因があると言われている。そのため中国人、韓国人なども左脳ではなく右脳が反応するとのこと。ちなみに母音が日本語と似ているポリネシア語を母語とする人々は日本人と同じタイプの反応になる。
- 日本語を母語とする人※ 左脳:子音・母音 右脳:
- 日本語以外 左脳:子音 右脳:母音
※日本語と似ている言語も含む
ということは子音よりは「母音」の聞き取りを気をつけた方がいいかもしれない、ということか??
実践:ディクテーション練習
本当にそうなのか、しっかり音を聞けてないのか。
とりあえずここで英単語のディクテーション練習を始めた。
ディクテーションしてみた結果
- 聞いたことのある英単語を聞き取れない
(例)burn
なぜか初っ端のbが聞き取れず「earn?」となってしまった。正解を見てから聞いたらちゃんとbの音が聞こえた。「私……マジて適当に聞いてる?」と愕然とした。
- 発音を間違えて覚えている
(例)cross
oの母音の部分が分からなかった。「crassに聞こえるけどそんな単語あったっけ?class?けどどうしてもRにしか聞こえないんだよな……」(正解は[krɔs]もしくは[krɑs])
なまじRとLのリスニングができていたので迷ってしまったパターン。
- 最後の弱い音が少しだけ聞き取れる(おしい)
(例)receive
"receef"というように聞こえた。ごく弱い音があと一歩というところで完全に聞き取れない。
- 知らない単語が聞き取れる
これは本当にびっくりした。知らないから聞き取れないんだ、と思っていたから。
音をしっかり聞き、「なんかこんな感じの音がするなー」ってだいたいのつづりで入力したら、それで正解ということが何回かあった。不正解でもけっこう正解に近い感じのスペルを入力できていた。
複数人の発音を聞くと聞き取れるようになる
たまに発音に癖のある音声があってよく分かんないことがあった。
(例)mention
「mentionか……?」と思ったがどうしてもTに聞こえない。"menchion"みたいに聞こえる。
それで発音を聞けるサイトで他の人の発音を聞いてみた。
これらのサイトだと自分の知っているmentionの発音(ménʃən)に聞こえた。
で、元のサイトに戻って音声を聞いてみたら、確かに癖はあるものの一応"mention"と認識できるようになった。
まとめ
- マジでちゃんと音を聞いてない
- 「意味」を捨てて聞くと結構聞き取れるようになる
- 聞き取れない単語も経験値を貯めると聞き取れるようになる
- 語彙力は純粋なリスニング力においては関係ない
「日本人が」かどうかはともかく、少なくとも自分はちゃんと音を聞かず適当に聞き流していることが分かった。
外国語だから聞き取れない、意味を知らないから聞き取れないというのは間違い。何度も、複数人の、発音を聞けば思ったよりも聞き取れるようになる。